FSB (Front Side Bus)
FSBとは、Front Side Bus の略です。といっても全然説明になっていませんね。
そもそも、コンピューターはクロックと言われる一定の周波数に同期して動いています。
そこが人間との大きな違いでもあるのですが、楽器演奏の練習のときに、
メトロノームの音に合わせて演奏することと似ています。
IBM-PC/ATのころまでは、クロックというのは一つのマシンでは一種類でした。(厳密にはちがいます) いっぽう、マシンの高性能化が進むと、 どうしても基準となるクロックの周波数を上げる必要が出てきます。
まず最初に、ISAスロットのクロックと、CPUやメモリーのクロックが分離されました。
ISAスロットにはいろいろなI/Oカードを装着できますが、ここのクロックを勝手に上げてしまうと、
動作しないカードが出てくるためです。
そして、ISAは8MHz(1秒間に8million,つまり8百万回)に留めておいて、
CPUやメモリーバスは16MHz,25MHz,33MHzと、どんどん周波数を上げていました。
そんなときに、Intelが突然へんてこりん
なCPUを出しました。外部的には33MHzのCPUとまったく同じで、
中身は倍の66MHzで動いてしまうという、掟破りなCPUでした。
しかし、これが大当たり。なにせ、他の部分は古いままで、
CPUだけ差し替えれば速くなってしまうのですからたまりません。
そして、倍速だけでは空き足らず、1.5倍から3倍, 3.5, 4, 4.5, 5
と調子に乗ってどんどん倍率を上げていってしまいました。
そして今日のように、"CPUの倍率"なんていう言葉が生まれたのです。
さて、話は戻って、FSBクロックとはCPUの外部バスの周波数の事をさします。
一般的に、チップセットや2次キャッシュ、メインメモリもこのFSBの周波数で動作しています。
FSBは最近まで 66MHzが主流でしたが、現在は100MHzが主流になりつつあります。
単純計算で、1.5倍速いわけですから、100MHzの方が良いに決まっています。
そして、オーバークロッカーたちは、100MHzでは空き足らずに、103MHz, 112MHz, 124MHz, 133MHzと、
どんどんFSBの周波数をあげていき、メモリーや2次キャッシュをいぢめているのです。
I/O電圧
I/O電圧とは、通常は PentiumIIのセカンドキャッシュ、チップセット、
SDRAM等に供給されている電源電圧の事を言います。
これらのデバイスがオーバークロックのボトルネックになっている場合は、
I/O電圧を上げる事によって改善される事があります。
もちろん、電圧を上げると消費電力が増えて発熱が増すなどの弊害もあります。
規格上は、3.3Vとなっていますが、 ASUSのマザーは自前のレギュレータでI/O電圧を3.45Vに設定している事は有名です。
MIPS (Millions of Instructions per Second)
コンピューターが一秒間に実行する命令の数を百万回の単位で表した数字です。
たとえば、1MIPSなら一秒間に百万個の命令を処理できる速度ということになります。
一般的に、VAX11-780のDhrystone値(1767)を元に算出されますので、
正確な意味でもMIPSとは値が少々違います。
Dhrystoneは整数演算のみのため、 周辺装置に影響を受けにくいのでCPU単体の整数演算能力を表すのに使われてきましたが、 最近はあまり見る機会がなくなってきました。
ちなみに、CPUメーカーのmips社とは何の関係もありません。
V-Core (コア電圧)
V-Coreとは、CPU内部に供給する電圧の事です。昔は、電圧といえば5Vと相場が決っていましたが、
CPUの消費電力を押えるために、I/Oの電圧を3.3Vに落したCPUが主流になりました。
しかし、それでもまだ消費電力が大きいので、
I/O電圧はそのままでCPU内部の電圧をさらに低く設定するCPUがMMX Pentiumから出はじめ、
いまではそれが主流になっています。
CPUの動作限界周波数は、電圧を上げると僅かに上がることが多いので、
クロックアップはコア電圧を上げる事が重要なポイントになります。
ところが、中には規格の5割り以上越えても平気で動作してしまう物があります。
それは、CPUの販売戦略と製造工程に秘密があります。
技術的に可能な限りの高性能な商品を、
需要が許す範囲の高価格で販売するというのが一般的な販売戦略ですが、
CPUの様に競争が激化してくると様子が変わって来ます。
性能はそこそこで価格が安いモデルも販売戦略上必要になってきます。
しかし、安い価格のモデルのために新たに製造コストを増やしてしまったら、
価格を下げることができなくなります。そこで、高性能なCPUと同じ製造ラインで、
検査にパスしなかった物やシリコンウエハの周辺部(一般的に真中の方が高性能になります)
を安いCPU用に流用してしまうという手法がとられるようになりました。
この方法は、新たな製造ラインを設ける必要もなく、
本来破棄してしまう不良品を流用できる可能性があるため、一石二鳥です。
そして、ユーザーにとっても高性能なCPUを安価に購入するチャンスでもあるのです。
たとえば、450MHzのCPUとおなじ製造工程でつくられた300MHzのCPUは、 450MHzの動作検査を受けてはいませんが、検査をパスする可能性はあります。 また、安価なCPUは出荷数が高価なCPUよりも多いのが普通です。 製造ラインが安定して来て歩留まりが減って来るころになると、 安価なCPUでも高価なCPUと同じ潜在能力をもっている可能性が高くなります。
このような理由から、規格外で動作してしまうCPUが多く出回っています。 とくにインテルは上記の様な手法で製品のラインナップをしていますので、 300MHzの製品も450MHzの製品も、 クロックの倍率制限がちがうだけで中身は同じという事が期待できるのです。
ちなみに、クロックアップとは和製英語です。英語で clock up というと、 「時間を計測する」というような意味ですので、ぐれぐれも 外国人の前で使わない様に気を付けてください。会話が頓珍漢になります。
|
|